持久力強化のための心拍数トレーニング
長く走り続けられるようになるためには、自分に合ったペース維持をできるようになることが不可欠です。心拍数を測ることで、客観的なペース管理が可能になります。
ベストなペースを心拍数で把握する
自分のペースを見つける

マラソンに代表される、持久力が要求される運動のためには、自分の走っているペースが早すぎるのか遅すぎるのか丁度いいのかをその場その場で自分自身で精確に判断する能力が必要になります。途中でバテてしまうようなオーバーペースで走っていては完走できませんし、もっと速く走れるのに慎重になりすぎて過剰にスローペースになるのは勿体無いですよね。
レース本番となると気分が高揚することもありますので、ついついオーバーペース気味になってしまったり、普段と違う周りの雰囲気などに流されてしまったりということもあるでしょうが、他人は他人、自分は自分。自分にとって最良のペースで走るべきです。
自分にとってもっとも適切なペースは試行錯誤を繰り返し、練習やレースの経験の中で自然と身についてくるものですが、こうして自分の体で覚えるペースというのは主観的なもので、先ほど触れたレース本番の例などを見ればわかるように精神状態や体調の微妙な変化などによって簡単に狂ってしまうおそれがあります。
そこで、自身のペース管理の客観的な指標として登場してくるのが、心拍数です。
心拍数でペースを測る
心拍数は高ければ高いほどきつい運動をしていることを意味する値、すなわち運動の強度の客観的、数値的な指標となっているので、普段のランニングの際に自分の心拍数を観察することで「これくらいの心拍数ならこれくらいのペースになる」ということがわかるようになります。
経験に基づいた、ともすれば不安定になりがちな主観的なペースの指標だけでなく、心拍数という客観的な指標に基づいて自分のペース管理を行えば、より精確で乱れのないペース管理ができて、走るのがよりラクになることでしょう。
また、マラソンを走るための体力づくり、心肺機能を強化するためのトレーニングにも心拍数の観察を導入することはとても有益です。というのも、心肺機能が最も効率よく鍛えられる心拍数の値の範囲というものが存在するからです。その範囲の心拍数を維持しながらトレーニングすることで、心肺機能を効率よく高めることができます。